英文020

今回は、消費税増税のニュースからです。

Kan relents on push for sales tax hike(2010/08/05のJapanTimesより)

「菅首相は消費増税をトーンダウン」

 

Kan told reporters the issue of whether a tax hike should be an option for fixing Japan’s tattered finances is being discussed by a key government panel and the policy council of his Democratic Party of Japan and he will “wait” for the results of their deliberations.

単語チェック
*issue<名詞>問題
*option<名詞>選択肢
*fix<動詞3>修復する
*tattered<形容詞>ボロボロの
*finances<名詞>財政
*discuss<動詞3>議論する
*government panel<名詞>政府諮問機関
*policy council<名詞>政策審議会
*result<名詞>結果
*deliberation<名詞>審議

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。ちょっと間違いやすい部分があるので注意してください。

イメージ4とイメージ1+副-前置詞句です。では、順に見ていきましょう。

まず、イメージ4から。名詞Bは、名-サイン節なのですが、thatが省略されているのでわかりにくいですね。しっかり構造を確認することが重要です。その内部構造を確認してみましょう。

イメージ1+副-前置詞句です。この名詞Aが複雑ですね。the issueという名詞に、形容-前置詞句の修飾がついていますが、その中の名詞は、名-サイン節になっています。その内部構造は、

イメージ2です。whetherは、疑問の意味を表します(テキスト214p)。また、A’の中には、名-ing句もあります。その内部構造は、

イメージ3を利用しています。

では、その後のイメージ1を見てみましょう。

これは特に問題ないように見えますが、ちょっとした注意点があります。内容から考えて、この部分は、「菅首相が話した」内容であると考えられますが、この英文の形ではそうはなりません。この部分をtoldの名詞Bにするためには、

and that he will wait for the results of their deliberations

というように、thatを入れて名-サイン節にしなければいけません。このthatは、省略できません。省略してしまうと、上で示したように、この部分は別の英文になってしまいます。したがって、この英文ではthatがないので、別の英文であるとしか考えられません。ただ、意味はおかしいですが。

日本語訳

Kan told reporters the issue of whether a tax hike should be an option for fixing Japan’s tattered finances is being discussed by a key government panel and the policy council of his Democratic Party of Japan and he will “wait” for the results of their deliberations.

「菅首相は記者団に、増税が日本のボロボロの財政を再建するための選択肢であるべきかどうかという問題は、現在、主要な政府諮問機関と民主党の政策審議会によって議論されているところであると語った、そして、彼は、それらの審議の結果を待つであろう。」

ニュース全文へのリンク

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100805a1.html

英文019

今回は、最高齢者の行方不明のニュースからです。

Officials fail to keep track of oldest people(2010/08/04のJapanTimesより)

「役所は最高齢者を把握できず」

 

The survey comes on the heels of recent revelations in Tokyo that a man who was supposed to be the capital’s oldest man at age 111 died three decades ago and that no one seems to know where the city’s oldest woman can be found.

単語チェック
*survey<名詞>調査
*come<動詞1>起こる
*heel<名詞>かかと
*revelation<名詞>発覚
*suppose<動詞5>想定する
*capital<名詞>首都
*decade<名詞>十年

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

全体は、イメージ1+副-前置詞句です。on the heels of~は、「~のすぐ後で」という意味で使われる表現です。

では、副-前置詞句の中を詳しく見ていきましょう。thatで始まる部分は、形容-サイン節です。直前にあるTokyoは、固有名詞なので形容詞はつきません。したがって、その前のrecent revelationsを修飾する形容-サイン節であることがわかります。その内部構造は、

イメージ1です。この名詞Aには、形容-代用詞節の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ2(イメージ5の受け身)です。この中のA’は、名詞Aを説明する形容-to原形句です。その内部構造は、

イメージ2を利用しています。

では、全体に戻って、副-前置詞句の後半部分を見てみましょう。

on the heels of recent revelations in Tokyo that a man who was supposed to be the capital’s oldest man at age 111 died three decades ago and that no one seems to know where the city’s oldest woman can be found

andがありますね。andは、同じ種類のものをつなぐ接続詞なので、その直後を見れば、何と何を結んでいるのかがわかります。この場合は、thatがあるので、thatとthat、つまり形容-サイン節を結んでいることがわかります。では、その2つめの形容-サイン節の内部構造を確認してみましょう。

イメージ3です。seem toは、「~のように思える」という意味で、発言者の主張を表す表現なので、助動詞と同じ役割をします。したがって、助動詞相当句として、助動詞と同じ扱いになります。また、名詞Bは、名-疑問詞節になっています。その内部構造は、

イメージ1です。

日本語訳

The survey comes on the heels of recent revelations in Tokyo that a man who was supposed to be the capital’s oldest man at age 111 died three decades ago and that no one seems to know where the city’s oldest woman can be found.

「その調査は、東京での最近の発覚{111歳でその首都の最高齢の男性と思われていた人物が30年前に死亡していたことと、その都市の最高齢の女性がどこで見つかるのか誰も知らないようであること}のすぐ後で行われた。」

ニュース全文へのリンク
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100804a1.html

英文018

今回は、テレビクルーの遭難事故のニュースからです。

NTV pair drowned in mountain mishap(2010/08/03のJapanTimesより)

「日本テレビの2人は溺死」

 

The two NTV reporters found dead in a mountain waterfall basin in Chichibu, Saitama Prefecture, while trying to reach the site of a recent helicopter crash both drowned, according to an autopsy report Monday.

単語チェック
*dead<形容詞>死んでいる
*waterfall basin<名詞>滝壺
*reach<動詞3>到達する
*site<名詞>場所
*recent<形容詞>最近の
*helicopter crash<名詞>ヘリコプター墜落
*both<副詞>両方ともに
*drown<動詞1>溺死する
*autopsy report<名詞>検視報告書

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。この英文は、全体の構造を間違えないように注意してください。

イメージ1+副-前置詞句です。foundを動詞Vと間違えないようにしてください。直後がdeadという形容詞であることを考えれば、foundが動詞Vにはなりえないことがわかります。

では、名詞Aを詳しく見てみましょう。foundから後の部分は、形容-分詞句です。その内部構造は、

イメージ2(イメージ5の受け身)+副-前置詞句+副-サイン節を利用しています。このように、foundは過去分詞です。イメージ5の受け身なのでイメージ2になり、「死んだ状態で発見された→」という形容詞になります。では、この中の副-サイン節の内部構造を確認してみましょう。省略に注意してください。

イメージ3です。節の中での省略は「名詞A+be動詞」が基本です。この中の名詞Bは、名-to原形句です。その内部構造は、

イメージ3を利用しています。

日本語訳

The two NTV reporters found dead in a mountain waterfall basin in Chichibu, Saitama Prefecture, while trying to reach the site of a recent helicopter crash both drowned, according to an autopsy report Monday.

「最近のヘリコプター墜落現場へ行こうとして、埼玉県秩父市の山中の滝壺で死亡しているのが見つかった2人の日本テレビ記者は、両方ともに、溺死した{月曜日の検視報告書によると}。」

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http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100803a2.html

英文017

今回は、普天間基地問題に関するニュースからです。

Court ups Futenma noise damages(2010/07/30のJapanTimesより)

「普天間騒音訴訟の賠償金増額」

 
The Fukuoka High Court awarded damages totaling about ¥369 million Thursday to plaintiffs over noise caused by flights at U.S. Marine Corps Air Station Futenma in Okinawa, a 2.5-fold increase from the amount awarded by a lower court.

単語チェック
*award<動詞3>与える
*damages<名詞>損害賠償金
*total<動詞2>合計~になる
*plaintiff<名詞>原告
*noise<名詞>騒音
*cause<動詞3>引き起こす
*flight<名詞>飛行
*amount<名詞>金額

構造チェック

まずは、英文全体の構造をチェックしてみましょう。

イメージ3+副-前置詞句+副-前置詞句+副-前置詞句という形です。最後の部分は、名詞Bを修飾する形容詞要素なのですが、離れているので、+Bとしておきます。一つ一つ見ていきましょう。

まず、名詞Bには形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ2を利用しています。totalという動詞をイメージ2で使う用法に注意してください。A’は、damagesを説明する形容詞になっています。

次に、overで始まる副-前置詞句を見てみましょう。noiseという名詞に形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句を利用しています。

次は、最後の+Bを見てみましょう。この部分は、ただの名詞がポンと置かれているように見えますが、それでは、英文の一部とは言えません。ここは、次の省略があります。

(which is) a 2.5-fold increase from the amount awarded by a lower court

つまり、形容-代用詞節であるわけですね。そして、この形容詞要素は、名詞Bを修飾しています。その内部構造を確認すると、

イメージ2です。このA’の中のthe amountという名詞には、形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句を利用しています。

日本語訳

The Fukuoka High Court awarded damages totaling about ¥369 million Thursday to plaintiffs over noise caused by flights at U.S. Marine Corps Air Station Futenma in Okinawa, a 2.5-fold increase from the amount awarded by a lower court.

「福岡高裁は、木曜日に、沖縄の米海兵隊普天間飛行場での飛行によって引き起こされた騒音を巡って、原告に、合計約3億6900万円に上る損害賠償金を与えた{それは、下級審によって与えられた金額から2.5倍の増加である}。」

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http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100730a1.html

英文016

今回は、広島の少女殺害事件についての判決のニュースからです。

Life term upheld for Hiroshima girl’s killer(2010/07/29のJapanTimesより)

「広島少女殺害犯に無期懲役」

 

The Hiroshima High Court on Wednesday upheld a life sentence for a man convicted of sexually assaulting and murdering a 7-year-old girl in the city of Hiroshima, rejecting the prosecution’s demand that he be given the death penalty.

単語チェック
*uphold<動詞3>支持する
*life sentence<名詞>無期懲役
*convict<動詞3>有罪判決を下す
*sexually<副詞>性的に
*assault<動詞3>暴行する
*murder<動詞3>殺害する
*reject<動詞3>拒否する
*prosecution<名詞>検察
*demand<名詞>要求
*death penalty<名詞>死刑

構造チェック

まずは、英文全体の構造をチェックしてみましょう。

イメージ3+副-前置詞句+副-分詞句という形です。一つ一つ見ていきましょう。

名詞Bには、形容-前置詞句の修飾がついていて、その中の名詞a manには、形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句を利用しています。この副-前置詞句の中の名詞は、名-ing句になっています。その内部構造は、

イメージ3+副-前置詞句を利用しています。

では、全体に戻って、副-分詞句を見てみましょう。

rejecting the prosecution’s demand that he be given the death penalty

まずは、その内部構造を確認してみます。

イメージ3を利用しています。その名詞Bには、形容-サイン節の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ3です。これは、イメージ4の受け身ですね(テキスト115p)。このイメージ3の動詞Vに注目してください。be givenとなっています。これは、仮定法原形というルールが使われています。
英語では、事実ではないことを表現する場合、仮定法というルールで動詞を変化させます。この部分の「彼は、死刑を与えられる」ということは、事実ではなく、検察が要求しただけのことなので、動作に時制がありません。したがって、仮定法を使います。thatで始まる名-サイン節や形容-サイン節の中では、仮定法原形といって、動詞を原形で使うことが基本です。

日本語訳

The Hiroshima High Court on Wednesday upheld a life sentence for a man convicted of sexually assaulting and murdering a 7-year-old girl in the city of Hiroshima, rejecting the prosecution’s demand that he be given the death penalty.

「広島高裁は、水曜日に、広島市で7歳の少女を性的に暴行し殺害したことで有罪判決を受けた男への無期懲役判決を支持した{彼が死刑判決をうけるべきという検察の要求を拒否して}。」

ニュース全文へのリンク

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100729a2.html