Archive for 5月 2011

英文038

Exposure of Tepco pair exceeds limit(2011/05/31のJapanTimesより)

「東電の2人が限度量超え」

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20110531a1.html

 

To cope with the country’s worst nuclear plant crisis, the government raised the
legal limit on the amount of radiation a worker can be exposed to in emergencies to
250 milliseiverts from 100 millisieverts.

単語チェック
*cope<動詞1>対処する
*nuclear plant crisis<名詞>原発危機
*raise<動詞3>上げる
*legal<形容詞>法的な
*limit<名詞>限度
*amount<名詞>量
*radiation<名詞>放射線
*expose<動詞3>さらす
*emergency<名詞>非常事態

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

副-to原形句+イメージ3+副-前置詞句という構造です。文頭に、副-to原形句が出ています
ね。副詞要素は、イメージの型の後ろに置くことが原則なのですが、副詞要素の内容が、前の
文章との関係が深い場合は、このように、イメージの型の前に出ることがあります。
また、最後の副-前置詞句が、どこを修飾しているのかを間違えないようにしてください。すぐ
前のcan be exposedではなく、raisedという動詞を修飾しています。

それでは、部分構造を確認していきましょう。まずは、副-to原形句の内部構造から。

イメージ1+副-前置詞句を利用しています。

次に、名詞Bには、形容-代用詞節の修飾がついています。whichが省略されていてわかりにくく
なっているので注意してください。

(which) a worker can be exposed to in emergencies

こういうことです。内部構造がわかりやすくなるように、少し工夫してみましょう。

to whichで、前置詞句になっています。副-前置詞句+イメージ1+副-前置詞句という形で
す。これは、the amount of radiationを修飾しているので、「作業者が、非常事態の場合に、
さらされてもよい→放射線量」となります。

日本語訳
To cope with the country’s worst nuclear plant crisis, the government raised the
legal limit on the amount of radiation a worker can be exposed to in emergencies to
250 milliseiverts from 100 millisieverts.

「日本の最悪の原発危機に対処するために、政府は、非常事態時に作業員があびてもよい放射
線量の法的限度を、100ミリシーベルトから250ミリシーベルトへ引き上げた。」

英文037

Facility for tainted water almost full(2011/05/24のJapanTimesより)

「汚染水処理施設が満杯に」

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20110524a1.html

Tepco plans to use two that have been altered to better secure the highly
contaminated water, with about 10,000 tons to be transferred from a tunnel near the
No. 2 reactor.

単語チェック
*Tepco<名詞>東京電力
*alter<動詞3>改造する
*better<副詞>よりよく
*secure<動詞3>密閉する
*highly<副詞>高度に
*contaminated<形容詞>汚染された
*transfer<動詞3>移す
*reactor<名詞>原子炉

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

全体は、イメージ3です。名詞Bは、名-to原形句になっています。その内部構造は、

イメージ3+副-前置詞句を利用しています。名詞Bには、形容-代用詞節の修飾がついていま
す。その内部構造は、

イメージ1+副-to原形句です。副-to原形句の内部構造は、

イメージ3を利用しています。「高濃度汚染水をよりよく密閉するために、改造された→2
つ」ということです。

では、1つ前に戻って、withで始まる副-前置詞句を見てみましょう。

with about 10,000 tons to be transferred from a tunnel near the No. 2 reactor

前置詞句は、通常「前置詞+名詞」という形ですが、withだけには、それ以外にも特殊な形が
あります。イメージ5の「名詞B+B’」と同じ形がその後に続く「付帯状況」を表す用法です。
この場合、B’は、名詞Bの状態を修飾するので、形容詞や形容詞句になります。今回の場合は、

形容-to原形句になっています。to原形句は、これからの動作を表すので、「約1万トンが、2
号原子炉の近くのトンネルから移されることになっている状況で」という意味が読み取れま
す。

日本語訳

Tepco plans to use two that have been altered to better secure the highly
contaminated water, with about 10,000 tons to be transferred from a tunnel near the
No. 2 reactor.

「東京電力は、高濃度汚染水をしっかり密閉できるように改造した2つを使って、約1万トン
を2号機のそばのトンネルから移す計画をしている。」

英文036

Kan sticks to nuke crisis road map(2011/05/17のJapanTimesより)

「菅首相は、ロードマップに固執」

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20110517a1.html

A preliminary analysis released Sunday said that No. 1 had already entered a critical
state by 6:50 a.m. on March 12, with most of its fuel having melted and fallen to the
bottom of the pressure vessel, Tepco said.

単語チェック
*preliminary<形容詞>予備の
*analysis<名詞>分析
*release<動詞3>発表する
*enter<動詞3>入る
*critical<形容詞>危機的な
*state<名詞>状態
*fuel<名詞>燃料
*melt<動詞1>溶ける
*fall<動詞1>落ちる
*pressure vessel<名詞>圧力容器

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

イメージ3にソース表示がついた形です。それぞれの部分を詳しくみていきましょう。

まず、名詞Aには、形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句を利用しています。過去分詞で始まっているので、受け身の形を元に
していて、「日曜日に発表された→」となります。

次は、名詞Bをみてみましょう。これは、名-サイン節です。内部構造を確認すると、

イメージ3+副-前置詞句+副-前置詞句になっています。最後のwithで始まる前置詞句に注目
してみましょう。通常、前置詞句は、「前置詞+名詞」という形ですが、withだけは、それ以
外の形にもなります。それは、「付帯状況」を表すwithと言って、withの後に、イメージ5と
同様に、「with+名詞B+B’」という形が続きます。この英文の場合は、

ということです。意味の把握の仕方は、イメージ5の場合と同じです。B’は、形容-分詞句です
が、having meltedとなっているので、動詞Vの動作よりも昔の動作を表していることになりま
す。「その燃料のほとんどが、溶けて圧力容器の底に落ちてしまった状況で」という意味にな
ります。
日本語訳

A preliminary analysis released Sunday said that No. 1 had already entered a critical
state by 6:50 a.m. on March 12, with most of its fuel having melted and fallen to the
bottom of the pressure vessel, Tepco said.

「日曜日に発表された予備分析は、1号機は、その燃料のほとんどが溶けて、圧力容器の底に
落ちてしまい、3月12日の午前6時50分までには、すでに危機的な状況に陥っていたとした—
東京電力が語った。」

英文035

Wife fined for taking children to Japan(2011/05/11のJapanTimesより)

「実子拉致で、母親に損壊賠償金」

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20110511a8.html

A Tennessee court on Monday ordered the Japanese ex-wife of an American man to pay
$6.1 million (about ¥489 million) in damages for violating their divorce agreement
granting him regularly access to their two children.

単語チェック
*court<名詞>裁判所
*order<動詞5>命ずる
*ex-wife<名詞>元妻
*pay<動詞3>支払う
*damages<名詞>損害賠償金
*violate<動詞3>違反する
*divorce agreement<名詞>離婚協定
*grant<動詞4>許可する
*regularly<副詞>定期的に
*access<名詞>接近
構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

イメージ5+副-前置詞句です。イメージ5ですから、「月曜日に、テネシーの裁判所は、アメ
リカ人の元日本人妻に、~するように命じた。」という意味になります。

では、B’の部分を詳しく見ていきましょう。B’は、名詞Bの状態を説明する部分で、この英文で
は形容-to原形句になっています。その内部構造は、

イメージ3+副-前置詞句を利用しています。この副-前置詞句の中の名詞は、名-ing句になっ
ています。その内部構造は、

イメージ3を利用しています。また、この名詞Bには、形容-分詞句の修飾がついています。そ
の内部構造は、

イメージ4を利用しています。regularlyは、正しくはregularという形容詞です。「彼に2人
の子供への定期的な接触を許可する離婚協定に違反したことに対し、損害賠償金として610万ド
ル(約4億8900万円)を支払うように」という意味です。

日本語訳

A Tennessee court on Monday ordered the Japanese ex-wife of an American man to pay
$6.1 million (about ¥489 million) in damages for violating their divorce agreement
granting him regularly access to their two children.

「テネシーの裁判所は、月曜日、アメリカ人の元日本人妻に、彼に2人の子供への定期的な接
触を許可する離婚協定に違反したことに対し、損害賠償金として610万ドル(約4億8900万円)
を支払うように命じた。」

英文034

Power cut doomed fallout computer(2011/05/03のJapanTimesより)

「停電で放射線測定が不可能に」

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20110503a3.html

The Emergency Response Support System is designed to collect data about the state of
a plant’s nuclear reactors, such as pressures and temperatures, from remote locations
and to analyze the suspected development of a nuclear accident to predict how much
radioactive material will be released.

単語チェック
*Emergency Response Support System<名詞>緊急時対策支援システム
*design<動詞5>考案する
*collect<動詞3>集める
*state<名詞>状態
*plant<名詞>発電所
*nuclear reactor<名詞>原子炉
*temperature<名詞>温度
*location<名詞>場所
*analyze<動詞3>分析する
*suspected<形容詞>疑われる
*predict<動詞3>予測する
*material<名詞>物質
構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

全体はイメージ2(イメージ5の受け身)です。A’の部分がかなり長くなっているので、構造
を間違えないように注意してください。特に、andがある場合は、何と何をつないでいるのか必
ず確認することが重要です。その時は、andの直後を見て、to原形であれば、「to原形 and to
原形」という形を見つけることがポイントです。

この英文の場合も、A’は、2つの形容-to原形句がandでつながれています。

to collect data about the state of a plant’s nuclear reactors, such as pressures and
temperatures, from remote locations

to analyze the suspected development of a nuclear accident to predict how much
radioactive material will be released

という2つですね。では、それぞれの内部構造を確認してみましょう。

イメージ3+副-前置詞句を利用しています。such asは、前にある名詞の具体例を出すときに
使う前置詞で、「~などの」という意味です。「圧力や温度などの発電所の原子炉の状態につ
いてのデータを、離れた場所から集める」という意味になります。

イメージ3+副-to原形句を利用しています。この中の副-to原形句の内部構造は、

イメージ3を利用しています。この名詞Bは、名-疑問詞節です。その内部構造は、

イメージ1です。「どれだけの放射線物質が放出されるのか予測するために、原子力事故の疑
われる展開を分析する」という意味になります。
日本語訳

The Emergency Response Support System is designed to collect data about the state of
a plant’s nuclear reactors, such as pressures and temperatures, from remote locations
and to analyze the suspected development of a nuclear accident to predict how much
radioactive material will be released.

「緊急時対策支援システムは、圧力や温度などの発電所の原子炉の状態についてのデータを、
離れた場所から集めて、どれだけの放射線物質が放出されるのか予測するために、原子力事故
の疑われる展開を分析するように考案されている。」