Archive for 14th 7月 2010

英文008

今回は、不法滞在者の拘留に関するニュースからです。

Ex-immigration boss: detentions too long(2010/07/14のJapanTimesより)

「不法滞在者の拘留は長すぎる」

 

There is no limit on how long the government can hold foreign residents deemed to be in Japan illegally.

単語チェック
*limit<名詞>限度
*hold<動詞3>拘留する
*foreign<形容詞>外国の
*resident<名詞>住民
*deem<動詞5>考える
*illegally<副詞>違法に

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

ad-V-Aとなっていますが、イメージ1です。イメージ1は、A-Vが基本ですが、この英文は倒置の形になっています。この英文がなぜ倒置の形になるのかを理解しておきましょう。
英文は、「古い情報を前に置き、新しい情報を後に置く」という論理上の要請が働きます。「古い情報」というのは、前ですでに言及されている情報のことです。その「古い情報」が名詞Aになって文頭に来るのが、英文の基本形です。
しかし、「~がある、ない」のような文の場合、「~」の名詞は、その英文ではじめて出てくる「新しい情報」であることが普通です。したがって、その名詞を文頭に置くのは、論理上不自然になってしまいます。そこで、「~がある、ない」という英文の場合は、「~」という名詞を英文の後ろに置くために、倒置の形を使います。通常ならば、A-Vとなるべきところを、There-V-Aという形で表現します。この文頭のthereは形を整えるためのものなので、特に意味はありません。「古い情報」のダミーと言ったところでしょうか。

では、名詞Aを見てみましょう。onで始まる形容-前置詞句の中の名詞は、名-疑問詞節になっています。その内部構造を確認してみましょう。

イメージ3です。文頭のhow longは、long「長く」という副詞に、how「どのくらい」という疑問副詞がついたものです。この中の名詞Bには、形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ2(イメージ5の受け身)です(テキスト114p)。「不法に日本にいると考えられる→」という修飾語ですね。

日本語訳

There is no limit on how long the government can hold foreign residents deemed to be in Japan illegally.

「不法に日本にいると考えられる外国人を政府がどのくらい長く拘留できるのかについての制限はない。」

ニュース全文へのリンク

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100714f1.html