Archive for 7月 2010

英文017

今回は、普天間基地問題に関するニュースからです。

Court ups Futenma noise damages(2010/07/30のJapanTimesより)

「普天間騒音訴訟の賠償金増額」

 
The Fukuoka High Court awarded damages totaling about ¥369 million Thursday to plaintiffs over noise caused by flights at U.S. Marine Corps Air Station Futenma in Okinawa, a 2.5-fold increase from the amount awarded by a lower court.

単語チェック
*award<動詞3>与える
*damages<名詞>損害賠償金
*total<動詞2>合計~になる
*plaintiff<名詞>原告
*noise<名詞>騒音
*cause<動詞3>引き起こす
*flight<名詞>飛行
*amount<名詞>金額

構造チェック

まずは、英文全体の構造をチェックしてみましょう。

イメージ3+副-前置詞句+副-前置詞句+副-前置詞句という形です。最後の部分は、名詞Bを修飾する形容詞要素なのですが、離れているので、+Bとしておきます。一つ一つ見ていきましょう。

まず、名詞Bには形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ2を利用しています。totalという動詞をイメージ2で使う用法に注意してください。A’は、damagesを説明する形容詞になっています。

次に、overで始まる副-前置詞句を見てみましょう。noiseという名詞に形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句を利用しています。

次は、最後の+Bを見てみましょう。この部分は、ただの名詞がポンと置かれているように見えますが、それでは、英文の一部とは言えません。ここは、次の省略があります。

(which is) a 2.5-fold increase from the amount awarded by a lower court

つまり、形容-代用詞節であるわけですね。そして、この形容詞要素は、名詞Bを修飾しています。その内部構造を確認すると、

イメージ2です。このA’の中のthe amountという名詞には、形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句を利用しています。

日本語訳

The Fukuoka High Court awarded damages totaling about ¥369 million Thursday to plaintiffs over noise caused by flights at U.S. Marine Corps Air Station Futenma in Okinawa, a 2.5-fold increase from the amount awarded by a lower court.

「福岡高裁は、木曜日に、沖縄の米海兵隊普天間飛行場での飛行によって引き起こされた騒音を巡って、原告に、合計約3億6900万円に上る損害賠償金を与えた{それは、下級審によって与えられた金額から2.5倍の増加である}。」

ニュース全文へのリンク

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100730a1.html

英文016

今回は、広島の少女殺害事件についての判決のニュースからです。

Life term upheld for Hiroshima girl’s killer(2010/07/29のJapanTimesより)

「広島少女殺害犯に無期懲役」

 

The Hiroshima High Court on Wednesday upheld a life sentence for a man convicted of sexually assaulting and murdering a 7-year-old girl in the city of Hiroshima, rejecting the prosecution’s demand that he be given the death penalty.

単語チェック
*uphold<動詞3>支持する
*life sentence<名詞>無期懲役
*convict<動詞3>有罪判決を下す
*sexually<副詞>性的に
*assault<動詞3>暴行する
*murder<動詞3>殺害する
*reject<動詞3>拒否する
*prosecution<名詞>検察
*demand<名詞>要求
*death penalty<名詞>死刑

構造チェック

まずは、英文全体の構造をチェックしてみましょう。

イメージ3+副-前置詞句+副-分詞句という形です。一つ一つ見ていきましょう。

名詞Bには、形容-前置詞句の修飾がついていて、その中の名詞a manには、形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句を利用しています。この副-前置詞句の中の名詞は、名-ing句になっています。その内部構造は、

イメージ3+副-前置詞句を利用しています。

では、全体に戻って、副-分詞句を見てみましょう。

rejecting the prosecution’s demand that he be given the death penalty

まずは、その内部構造を確認してみます。

イメージ3を利用しています。その名詞Bには、形容-サイン節の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ3です。これは、イメージ4の受け身ですね(テキスト115p)。このイメージ3の動詞Vに注目してください。be givenとなっています。これは、仮定法原形というルールが使われています。
英語では、事実ではないことを表現する場合、仮定法というルールで動詞を変化させます。この部分の「彼は、死刑を与えられる」ということは、事実ではなく、検察が要求しただけのことなので、動作に時制がありません。したがって、仮定法を使います。thatで始まる名-サイン節や形容-サイン節の中では、仮定法原形といって、動詞を原形で使うことが基本です。

日本語訳

The Hiroshima High Court on Wednesday upheld a life sentence for a man convicted of sexually assaulting and murdering a 7-year-old girl in the city of Hiroshima, rejecting the prosecution’s demand that he be given the death penalty.

「広島高裁は、水曜日に、広島市で7歳の少女を性的に暴行し殺害したことで有罪判決を受けた男への無期懲役判決を支持した{彼が死刑判決をうけるべきという検察の要求を拒否して}。」

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http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100729a2.html

英文015

今回は、ヤフーとグーグルの提携のニュースです。

Yahoo Japan to use Google search tech(2010/07/28のJapanTimesより)

「ヤフージャパンがグーグル検索を採用」

 
Yahoo Japan’s shares rose in Tokyo trading on speculation a tieup may help it expand in the mobile-search business through handsets equipped with Google’s Android operating system.

単語チェック
*share<名詞>株
*rise<動詞1>上がる
*Tokyo trading<名詞>東京証券取引所
*speculation<名詞>思惑
*tieup<名詞>提携
*expand<動詞1>拡大する
*mobile-search business<名詞>携帯電話検索事業
*handset<名詞>携帯電話
*equip<動詞3>装備する

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

イメージ1+副-前置詞句+副-前置詞句です。

最後の副-前置詞句に注意してください。前置詞句は、「前置詞+名詞」という形ですが、この部分は、on speculationという「前置詞+名詞」の後にさらに単語が続いていますね。このような場合は、基本的に
speculationという名詞を修飾する形容詞要素と考えられます。そして、may helpという動詞が確認できるので、節であるとわかり、形容-サイン節か形容-代用詞節のどちらかであると考えられます。
それでは、その内部構造を確認してみましょう。

イメージ5の形が確認できます。ここに、完全なイメージの型があるということは、形容-サイン節であるということです。つまり、thatが省略された形ということですね。もし、形容-代用詞節なら、名詞Bがない形になっているはずです(テキスト259p)。
では、上のB’の部分を見てみましょう。この部分は、形容-to原形句ですが、動詞Vがhelpなのでtoが省略された形になっています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句+副-前置詞句を利用しています。この後の副-前置詞句の中のhandsetsという名詞には、形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句を利用しています。過去分詞で始まっているので、受け身の意味ですね。

 

日本語訳

Yahoo Japan’s shares rose in Tokyo trading on speculation a tieup may help it expand in the mobile-search business through handsets equipped with Google’s Android operating system.

「ヤフージャパンの株が東京証券取引所で値を上げた{提携が、それが、グーグルのアンドロイドオペレーティングシステムを装備された携帯電話を通じて、モバイル検索事業において拡大する役に立つかもしれないという思惑で}。」

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http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nb20100728n1.html

英文014

今回は、救助ヘリの墜落事故のニュースからです。

Copter crash in Saitama claims five(2010/07/26のJapanTimesより)

「埼玉のヘリ墜落で5人死亡」

 

Prior to the accident, two rescue workers who had been on the aircraft, which is owned by the Saitama Prefectural Government, had been lowered to the ground to help a 55-year-old female climber who had fallen into a waterfall basin.

単語チェック
*prior to<前置詞>~より前に
*rescue workers<名詞>救助隊員
*aircraft<名詞>航空機
*own<動詞3>所有する
*lower<動詞3>降ろす
*female<形容詞>女性の
*climber<名詞>登山者
*fall<動詞1>落ちる
*waterfall basin<名詞>滝壺

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。動詞Vを間違えないように注意してください。

副-前置詞句+イメージ1+副-前置詞句+副-to原形句という形です。この英文には、3つの形容-代用詞節があるので、それをしっかり見分けるようにしてください。

まずは、名詞Aを見てみましょう。two rescue workersという名詞に、形容-代用詞節の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句です。そして、この副-前置詞句の中の名詞the aircraftにも、形容-代用詞節の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句です。
さて、この形容-代用詞節は、カンマがついて非限定になっていますね。非限定とは「限定しない」ということです。では、なぜ非限定になっているのかを考えてみましょう。この形容-代用詞節を、カンマを付けずに限定として使うことはできません。なぜかというと、修飾される名詞がthe aircraft「その航空機」というように、すでに内容が限定された名詞だからです。すでに内容が限定された名詞に、それをさらに限定する形容詞を付けることはできないので、非限定にしなければならないということです。ちなみに、1つめの形容-代用詞節の場合は、修飾される名詞がtwo rescue workers「2人の救助隊員」という限定されていない名詞なので、それを限定する形容詞を付けることができます。

では、全体に戻って、副-to原形句を見てみましょう。ここにも、形容-代用詞節があるので注意してください。

この形容-代用詞節は、限定用法ですね。修飾される名詞が「55歳の女性登山者」という限定されていない名詞なので、限定の形容詞を付けることができます。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句です。

日本語訳

Prior to the accident, two rescue workers who had been on the aircraft, which is owned by the Saitama Prefectural Government, had been lowered to the ground to help a 55-year-old female climber who had fallen into a waterfall basin.

「その事故より前に、その航空機{それは、埼玉県によって所有されている}に乗っていた2人の救助隊員は、地上に降ろされていた{滝壺に落ちた55歳の女性登山者を救助するために}。」

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http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100726a1.html

英文013

今回は、スイスでの列車脱線事故のニュースからです。

Woman dies in Swiss train accident(2010/07/25のJapanTimesより)

「スイス列車事故で女性死亡」

 

He said the cause was difficult to determine as the train derailed on a small incline during a light turn.

単語チェック
*cause<名詞>原因
*difficult<形容詞>難しい
*determine<動詞3>特定する
*derail<動詞1>脱線する
*incline<名詞>傾斜
*light<形容詞>軽微な
*turn<名詞>曲がり

構造チェック

まずは、英文全体の構造をチェックしてみましょう。

イメージ3です。この中の名詞Bは、名-サイン節です。その内部構造に特殊な形が含まれているので注意してください。

さて、実は、これはイメージの型を書き込むことができません。「えっ、イメージ2でしょ」と思うかもしれませんが、

と考えるのは誤りです。なぜかというと、このイメージの型でとらえると、「その原因=難しい」という意味になってしまいます。これは、間違いです。この英文は、何を言っているのかというと、「その原因を特定すること=難しい」ということです。つまり、

ということです。これが正しい英文です。ただ、この英文がレトリックによって、

the cause was difficult to determine

という形になることがよくあります。つまり、この形は特殊形であるということです。この形の特徴は、最後のto原形句が、名詞Bのない形になっていることです。その名詞Bは、前に出てしまっているわけですね。

では、全体に戻って、副-サイン節を見てみましょう。

as the train derailed on a small incline during a light turn

この内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句+副-前置詞句です。

日本語訳

He said the cause was difficult to determine as the train derailed on a small incline during a light turn.

「彼は、その原因を特定することは困難である{その列車は、ちょっとした曲がりの際の少しの傾斜で脱線したから}と語った。」

ニュース全文へのリンク

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100725a1.html