Archive for 7月 2010

英文012

今回は、北朝鮮の拉致被害者のニュースからです。

Abductee Taguchi seen six years ago: Nakai(2010/07/23のJapanTimesより)

「拉致被害者Taguchiは6年前に目撃されていた」

 

Kidnap victim Yaeko Taguchi was alive and well in Pyongyang apparently after the North in 2002 allowed what it claimed were the five surviving Japanese abductees to return home, a Cabinet member indicated Thursday.

単語チェック
*kidnap victim<名詞>拉致被害者
*alive<形容詞>生きている
*well<形容詞>元気な
*apparently<副詞>おそらく
*allow<動詞5>許可する
*claim<動詞3>主張する
*surviving<形容詞>生存している
*abductee<名詞>拉致被害者
*return<動詞1>帰る
*indicate<動詞3>示す

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

イメージ2+副-前置詞句+副-サイン節という形に、ソース表示がついています。前半部分は、難しいところはありませんね。

副-サイン節に注目してみましょう。まずは、内部構造を確認します。

イメージ5+副-前置詞句です。この中の名詞Bは、疑問詞で始まっているので、名-疑問詞節です。その内部構造が、ちょっと複雑ですから注意してください。このままの形では、構造がわかりにくいので、前に出ている疑問詞を元の位置に戻してみましょう。

it claimed what were the five surviving Japanese abductees

この形が、元の形になります。その構造は、

イメージ3です。そして、この中の名詞Bは、名-疑問詞節です。その内部構造は、

イメージ2です。そして、これは、確定の名-疑問詞節なので、「何が、5人の生存している日本人拉致被害者」という意味ではなく、「5人の生存している日本人拉致被害者であるもの」という意味です。それを頭に入れて、

what it claimed were the five surviving Japanese abductees   

これを考えると、「それ(北朝鮮)が、5人の生存している日本人拉致被害者であると主張したもの」ということになります。

では、前に戻って、イメージ5のB’を見てみましょう。これは、名詞Bの存在状態を説明する形容-to原形句です。その内部構造は、

イメージ1+副詞を利用しています。homeは副詞なので注意してください。

日本語訳

Kidnap victim Yaeko Taguchi was alive and well in Pyongyang apparently after the North in 2002 allowed what it claimed were the five surviving Japanese abductees to return home, a Cabinet member indicated Thursday.

「拉致被害者のYaeko Taguchiは、北朝鮮が2002年に5人の生存日本人拉致被害者であると主張した人たちが帰国するのを許可した後もおそらく、平壌で生きて元気にしていた—ある閣僚が木曜日に示した。

ニュース全文へのリンク

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100723a1.html

英文011

今回は、地球温暖化についてのニュースからです。

Talks target adapting to warming(2010/07/21のJapanTimesより)

「会議の目標は、温暖化への適応」

 

About 50 participants from countries that include China and Indonesia, as well as from the U.N. Development Program, will share their information and experiences and discuss how to cooperate toward curbing global warming at the 19th Asia-Pacific Seminar on Climate Change, officials said.

単語チェック
*participant<名詞>参加者
*include<動詞3>含む
*U.N. Development Program<名詞>国連開発計画局
*share<動詞3>共有する
*experience<名詞>経験
*discuss<動詞3>議論する
*cooperate<動詞1>協力する
*curb<動詞3>抑制する
*global warming<名詞>地球温暖化

構造チェック

まずは、英文全体の構造をチェックしてみましょう。

イメージ3+イメージ3+副-前置詞句という形にソース表示がついています。

名詞Aの中のcountriesという名詞には、形容-代用詞節の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ3です。また、その後のas well asは、「~と同様に」という意味の前置詞と考えます。

as well as (participants) from the U.N. Development Program

という省略です。

では、2つめのイメージ3の名詞Bを見てみましょう。

how to cooperate toward curbing global warming

これは注意が必要です。名詞の部分が疑問詞で始まっているので、名-疑問詞節なのですが、内部構造を確認しようとしてもイメージの型になっていませんね。つまり、省略されているのです。

how (they are) to cooperate toward curbing global warming

このように、節の中では、「名詞A+be動詞」が省略されることが基本です。では、その内部構造を確認してみましょう。

イメージ2です。このA’は、名詞Aの存在状態を説明する形容-to原形句です。その内部構造は、

イメージ1+副-前置詞句を利用しています。この副-前置詞句の中の名詞は、名-ing句になっています。その内部構造は、

イメージ3を利用しています。

日本語訳

About 50 participants from countries that include China and Indonesia, as well as from the U.N. Development Program, will share their information and experiences and discuss how to cooperate toward curbing global warming at the 19th Asia-Pacific Seminar on Climate Change, officials said.

「中国とインドネシアを含む国々からや、国連開発計画局からの約50人の参加者は、第19回球温暖化アジア太平洋地域セミナーにおいて、情報や経験を共有し、地球温暖化を抑制することに向けてどのように協力していくのかを議論するであろう—関係者は述べた。」

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http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100721a9.html

英文010

今回は、民主党の小沢議員に関するニュースからです。

Panel votes to reopen Ozawa case(2010/07/16のJapanTimesより)

「検察審査会はOzawa事案を不起訴不当に」

 

Technically, however, the wording leaves open the possibility the 2007 case will be closed if the prosecutors decide once again not to indict Ozawa.

 

単語チェック

*technically<副詞>法的には
*however<副詞>しかしながら
*wording<名詞>表現
*leave<動詞5>そのままにする
*possibility<名詞>可能性
*close<動詞3>終わらせる
*prosecutors<名詞>検察
*decide<動詞3>決定する
*indict<動詞3>起訴する

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

イメージ5です。イメージ5は、通常、A-V-B-B’ですが、この英文は、A-V-B’-Bとなっていますね。これは主に2つの理由から、このような形になります。まず1つめは、名詞Bが長いので、A-V-B-B’という基本形では、leaveとopenが離れすぎてしまい、イメージの型がわかりにくくなってしまうことが理由です。そして、2つめは、名詞Bの内容がこの英文で提示したい「新しい情報」であるため、それをできるだけ後ろに置こうという意識が働くことが理由です。

では、名詞Bを詳しく見てみましょう。まずは、省略を補ってみます。

the possibility (that) the 2007 case will be closed if the prosecutors decide once again not to indict Ozawa

the possibilityという名詞には、形容-サイン節の修飾がついていますが、そのサインのthatが省略されています(テキスト243p)。その内部構造は、

イメージ1+副-サイン節です。この副-サイン節の内部構造は、

イメージ3です。once againという副詞が間に挟まれているので、名詞Bを見失わないように注意してください。この名詞Bは、名-to原形句です。その内部構造は、

イメージ3を利用しています。否定形なので、not to doという形になっています。

日本語訳

Technically, however, the wording leaves open the possibility the 2007 case will be closed if the prosecutors decide once again not to indict Ozawa.

「法的には、しかしながら、その表現は、もし検察が再びOzawaを起訴しないと決定すれば、その2007年の事案は終わりになるという可能性を残している。」

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http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100716a1.html

英文009

今回は、日本振興銀行のニュースからです。

Key figures at Incubator Bank nabbed(2010/07/15のJapanTimesより)

「日本振興銀行の黒幕逮捕」

 

Kimura, who made his name as a key adviser for Heizo Takenaka when he was financial services minister in the government of Prime Minister Junichiro Koizumi, is believed to have told other executives to systematically delete e-mails around the time of the audit, the sources said.

 
単語チェック
*financial services minister<名詞>金融大臣
*believe<動詞5>考える
*other<形容詞>他の
*executive<名詞>幹部
*systematically<副詞>組織的に
*delete<動詞3>削除する
*audit<名詞>会計監査

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。名詞Aに長い修飾語がついているので、動詞Vを見失わないように注意してください。

イメージ2(イメージ5の受け身)にソース表示がついた形です(テキスト114p)。

では、名詞Aについている形容-代用詞節を見てみましょう。これは、Kimuraという固有名詞についているので、非限定になっています。その内部構造は、

イメージ3+副-前置詞句+副-サイン節です。この中の副-サイン節の内部構造は、

イメージ2です。

全体に戻って、A’を見てみましょう。この部分は、名詞Aの存在状態を説明する形容-to原形句です。その内部構造は、

イメージ5+副-前置詞句の形を利用しています。動詞Vの形に注意してください。to have toldとなっています。to tellではなく、完了形の形になっているのは、この動作が、動詞Vのis believedよりも過去の動作であることを表しています。つまり、「話したと、考えられている」ということですね。
また、B’は名詞Bの存在状態を説明する形容-to原形句になっています。その内部構造は、

イメージ3を利用しています。

日本語訳

Kimura, who made his name as a key adviser for Heizo Takenaka when he was financial services minister in the government of Prime Minister Junichiro Koizumi, is believed to have told other executives to systematically delete e-mails around the time of the audit, the sources said.

「Kimura{彼は、Heizo Takenakaの主要アドバイザーとして、彼がJunichiro Koizumi首相の政権の金融大臣だったときに名をなした}は、会計監査の時期に、他の幹部に組織的に電子メールを削除するように指示したと考えられている。」

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http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100715a1.html

英文008

今回は、不法滞在者の拘留に関するニュースからです。

Ex-immigration boss: detentions too long(2010/07/14のJapanTimesより)

「不法滞在者の拘留は長すぎる」

 

There is no limit on how long the government can hold foreign residents deemed to be in Japan illegally.

単語チェック
*limit<名詞>限度
*hold<動詞3>拘留する
*foreign<形容詞>外国の
*resident<名詞>住民
*deem<動詞5>考える
*illegally<副詞>違法に

構造チェック

まずは、英文全体の構造を確認してみましょう。

ad-V-Aとなっていますが、イメージ1です。イメージ1は、A-Vが基本ですが、この英文は倒置の形になっています。この英文がなぜ倒置の形になるのかを理解しておきましょう。
英文は、「古い情報を前に置き、新しい情報を後に置く」という論理上の要請が働きます。「古い情報」というのは、前ですでに言及されている情報のことです。その「古い情報」が名詞Aになって文頭に来るのが、英文の基本形です。
しかし、「~がある、ない」のような文の場合、「~」の名詞は、その英文ではじめて出てくる「新しい情報」であることが普通です。したがって、その名詞を文頭に置くのは、論理上不自然になってしまいます。そこで、「~がある、ない」という英文の場合は、「~」という名詞を英文の後ろに置くために、倒置の形を使います。通常ならば、A-Vとなるべきところを、There-V-Aという形で表現します。この文頭のthereは形を整えるためのものなので、特に意味はありません。「古い情報」のダミーと言ったところでしょうか。

では、名詞Aを見てみましょう。onで始まる形容-前置詞句の中の名詞は、名-疑問詞節になっています。その内部構造を確認してみましょう。

イメージ3です。文頭のhow longは、long「長く」という副詞に、how「どのくらい」という疑問副詞がついたものです。この中の名詞Bには、形容-分詞句の修飾がついています。その内部構造は、

イメージ2(イメージ5の受け身)です(テキスト114p)。「不法に日本にいると考えられる→」という修飾語ですね。

日本語訳

There is no limit on how long the government can hold foreign residents deemed to be in Japan illegally.

「不法に日本にいると考えられる外国人を政府がどのくらい長く拘留できるのかについての制限はない。」

ニュース全文へのリンク

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20100714f1.html